3月30日に発売される「Webキャンペーンのしかけ方。 広告のプロたちがつくる“つぎのネット広告” 」のちょっと踏み込んだ紹介をしたいと思います。
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インタラクティブをうまく使えば、広告全体がもっとおもしろくなるはずだ、とぼくらは思っています。
いままでの広告にインタラクティブという概念を加えていく事で、Webという枠を超えたメディアニュートラルな視点を用いてシンプルで強いアイディアを見つける。そしてそれを全く新しいカタチのコミュニケーションデザインに落とし込んでいく。
ぼくらは広告的なコミュニケーションをWebで実現することを生業としており、従来のWebコンテンツ制作とは違うアプローチでWebキャンペーンをクリエイトしています。
- 2006年にWeb業界に大きな衝撃を与えた日本発のバイラルキャンペーン Nike Cosplay。
- David Beckham を起用したモトローラの携帯電話 MOTORAZR のキャンペーンサイト。
- オープン懸賞を全く新しいエンターテインメントに仕上げた、So-net「ヒロシです・・・100万円が当たるとです・・・キャンペーン」。
- NikeとAppleのコラボレーションから生まれた、今までにない全く新しいランニング製品をブログやSNSをフル活用してプロモーションを行ったNike+のWebキャンペーン。
これらの事例を手がけた4人はテレビCMが中心だった広告業界の中で、古くからインタラクティブの可能性を信じて道なき道を切り開いてきました。
ぼくらは本書を通じて次世代型広告コミュニケーションのあり方の本質を追求しています。
1.ひとことで説明できる企画ほど強く、話題になる。
2.技術はアイディアではない。
3.体験を提供して人の心を動かす。
これらのエッセンスをベースに4人が現場で培った経験の中から、ターゲットの心を動かす本質的なインタラクティブコミュニケーションのあり方であり、そのコミュニケーションデザインのしかけ方を提案しています。
成功体験よりも失敗体験の方が遥かに多いぼくら4人組ですが、その苦渋に満ちた経験の中から導きだした実践者のみぞ語れる「地に足の着いた」Webキャンペーンのしかけ方の話が満載の本になっています。
「Webキャンペーンのしかけ方。 広告のプロたちがつくる“つぎのネット広告” 」を手にとって頂いた方が、「人の心を動かす」Webキャンペーンアイディアの指針のひとつとして刺激を受けてもらえれば嬉しいです。
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ぼくら4人のプロフィールはこんな感じ。
阿部晶人(あべあきひと)
オグルヴィ・アンド・メイザーグループ
インタラクティブ・クリエイティブディレクター
おもな仕事に、トヨタ「ゼロクラウン」「マークX」「passo」「ときめきドライビングスクール」、ダイハツ「ソニカ」、モトローラ「MOTORAZR」などがある。カンヌ国際広告祭サイバー部門銅賞、クリオ広告賞インタラクティブ部門銅賞、東京インタラクティブ・アド・アワード金賞など受賞多数。
螺澤裕次郎(かいざわゆうじろう)
電通 インタラクティブ・コミュニケーション局
アートディレクター
インタラクティブ領域を軸としたコミュニケーションデザイン業務のプランニングおよびアートディレクションを担当。自動車、金融、通信、教育、飲料、食品、家電など幅広い業種のWebコンテンツ制作を手がける。カンヌ国際広告祭をはじめとした広告賞の受賞、入賞歴をもつ。
伊藤直樹(いとうなおき)
GT
CMからWeb広告まで、フラットにクリエイティブをこなす。おもな仕事に、ナイキジャパン「NIKE iD」、マイクロソフト「Xbox」、Saab「Saabは細部だ。」、ロケーションバリュー「LOVEJOBS」などがある。アジアパシフィック広告祭銅賞、東京インタラクティブ・アド・アワード金賞はじめ、LIAA、ONE SHOW INTERACTIVEなど受賞多数。
渡辺英輝(わたなべひでき)
ビーコン コミュニケーションズ
インタラクティブ・クリエイティブディレクター
おもな仕事に、ナイキジャパン「NIKE+」「ブカツブログ」「Nike Running」「Just Do It キメワザバトル」、日本コカ・コーラ「ジョージア」などがある。Webクリエーション・アワード「Web人 of the year」賞、東京インタラクティブ・アド・アワード、文化庁メディア芸術祭、Good Design賞ほか受賞多数。
インプレスジャパン (2007/03/29)
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コメントありがとうございました!
正直なところ、まだ一度目の通読を終えたばかりですが、素直に「悔しい」です。
ちょうど弊社でもこういう議論をするたたき台(言い方は失礼ですが)となるような、Web施策を包括的に、かつバランスよく盛り込んだ内容のものが欲しいと思っていたところでした(なので最初の感想は「やられた!」でしたw)
渡辺さんが担当されている章でも(まだ深く読み込めていませんが)キャズムに対する理解やDRIPメソッドなどには深く共感いたしました(個人的にはDRIPに+Toolを入れたいかなと生意気にも思いましたが・・・DRIPT(ドリプト)ではごろが悪いですね。
とにもかくにも、ブログにも書きましたが昨今、ネットの優位性だけに特化した本やWeb2.0の可能性だけを述べた本が多い中、本書は「秀逸」でした。是非周囲の人間にも進めたいと考えております(もちろん精読の過程でブログにも紹介させていただければと)。
本書それ自体のバイラル施策に、是非参加させてください。
それでは長くなってしまいましたが失礼いたします。
投稿情報: adman | 2007/03/29 00:22